ピアノ指導への想い

音楽家としての熱い想いや、伝えたいスキルは指導者であれば必ず持っているものだと思いますが、学生時代に自分が受けてきたものをそのまま伝授していく時代は過ぎ去りました。

科学や医学が進歩し、今まで当たり前のように受け取ってきたことが新しいものに書き換えられていくように、音楽の技術も同様の道を辿っています。生徒側も一方通行で受け取るだけではなく、様々な考えがあることを知り、それを選択し消化していく作業を繰り返していくことが必要な時代が来たことは大変喜ばしいことです。


自分自身も、やみくもな練習や教えられた演奏法を自分に適応させる工夫もなく妄信し続けた結果、指の故障にも悩まされてきました。同時期にステージ演奏においても緊張から来る恐怖で限界を感じ始め問題意識を抱えた指導者が生徒を教える事にも疑問を抱いていた時期が長かったです。

そんな自分自身が抱えるネガティブな部分や問題意識を克服するため、アレクサンダーテクニークを取り入れて学び始めたところ、結果は驚くべき成果でした。何よりも「音楽」を達成感としての対象と考えていた自分に気づき、「音楽」そのものを楽しめる自分に成長出来たことに驚きました

その後は、そこで得られたものを生徒さんに伝えたいという望みの赴くまま「根拠のあるレッスン」を目指して、「身体本来の機能を探求した演奏法」と「本番に向けての適切な思考のプロセス」を学ぶ学校に入り直しました。

結果的には身体の見えない部分をクリアにすること(ボデイーマッピング)により、まずは自分自身の演奏に変化が表れ、それを生徒さん達に伝えることが出来るようになりました。学びが面白くなると同時に口コミで生徒が増え50人を超える生徒(個人レッスン)が集まる教室に成長出来たのは副産物だと思っています。


この学びをもっと若い頃に知っていればどれだけの成長が望めたか?と思う気持ちもありますが、今はこの想いと30年弱の指導経験の適切な思考のプロセス作りを活かし、子供達のみならず成長を望む指導者や演奏家の皆様にお伝えできれば幸いと考えております