ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・4

『反復練習の意義を知ることで身体の故障を引き起こすことなく、効果的に結果を手に入れる!』

こんにちは。「信頼される指導力を身につける!」ピアノ講師を応援する 山本玲です。

「努力が足りない!」「もっと練習しなさい!」                 
といった類の言葉を掛けられたことのある方は多いと思われます。そして指導者だからこそ、過去にそんなハードルを懸命に超えた経験はあるはずです。

例外なく、私もその一人です。

どんな技術もマスターするためには「練習」が必要です。上達するという目標をもって、マスターしたい技術を繰り返すことによって希望するレベルに近づくことが可能になります。ですが、「やみくもな練習」は時間の無駄になるばかりか、手の故障をひき起こす恐れがあるので注意が必要です。

指導者の立場になると生徒さんに「反復練習」の意義を伝えなくてはいけない場面も多いですね。

まずは、この「反復練習」・・・あまり楽しいこととは思いづらいものですが、この時に脳内では何が起こっているのか?を明確にすることとで 指導者・演奏者は、ネガティブなとらえ方をポジティブな思考に変えられるでしょう!

~脳内では反復練習によりミエリン化が進んでいる~

ミエリンについて???の方がほとんどだと思いますので、まず脳から順をおって説明させてください。

脳はざっくり、灰白質と白質の2種類の神経組織から出来ています。

灰白質は脳内の情報を処理し信号が感覚信号や感覚刺激を神経細胞(ニューロン)に伝達します(脳は100億を超える多くの神経細胞がネットワークを作って出来ています)。

白質は脳全体の50%を占めており、脂肪細胞と神経線維(ニューロンから出ている細い繊維)から出来ています。

身体を動かすためには情報が灰白質から脊髄に伝わり軸索と呼ばれる神経線維を通じて筋肉に伝達されなければなりません。

その軸索には電気を通しにくいミエリン鞘というものが巻き付いていて、その間は軸索がむき出しになっています(つながったソーセージの状態)。このミエリンの鞘(さや)状の覆いは練習することにより木の年輪、又はバウムクーヘンのように厚みを増していきます。

そして層が厚くなればなるほど脳から筋肉に伝わる情報は速くなり、さらに電気信号を送る際のエネルギー損失を低減し効率よく伝達できるようになります。これを神経路のミエリン化と呼ぶそうです。

ピアニストは演奏に必要な脳の領域でミエリンが発達しているそうです。

しかし時間を増やせばいいというものではないですし、ちょっと怖いのは不適切な身体の使い方をした反復練習も記憶されてしまうので注意が必要です。練習の質や効果も重要なのですね。

~では、効果的な練習とは?~

練習の時間を最大限生かすには・・・   

①集中できる環境を整える(具体的には・・PC・TV・FB・LINE等を遠ざける。)

②質の良い繰り返しをしなければ意味を持たない為、まずは速度を落として正確に始める。

③その後、徐々にスピードをあげていく。

④決められた時間内に繰り返すこと

そして詳細を思い浮かべ脳内で練習することでも強化できるという実験結果も出ているそうです。(アスリート必須のイメージトレーニングですね。)

今では脳科学が進み、解剖学的な研究とともに
効果的な練習方法が手に入る世の中になりました。
身体の構造や仕組みを理解することは練習目的を明確にする助けとなります。

下は反復練習のしくみがアニメになったものです。

How to practice effectively

ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・3(2の補足も兼ねて)

『トレモロは前腕の回転運動を利用すると弾きやすい』(前腕の2本の骨はクロスする)

こんにちは。「信頼される指導力を身につける!」ピアノ講師を応援する 山本玲です。

今回は
「トレモロを弾く際に知っておきたいお得なこと」ですが、前回でお話した「まむし指の原因と対策」で実際にピアノの鍵盤上に置いた時の前腕の2本の骨の状態は橈骨が尺骨に覆い被さるようにクロスしているという事実の補足説明も兼ねています。

前腕は尺骨と橈骨の2本で構成されていますが
尺骨は肘から小指側に、橈骨は肘から親指側にあります。

右の肘から指先にかけて掌を天井に向けた図


ピアノを演奏する際の前腕の状態は・・・

手の甲が上に(天井を向く)なるので橈骨・尺骨はコチラの状態になっています。⇓

アレクサンダーテクニーク覚書~橈骨・尺骨~

そう
ピアノを弾くときは2本の骨は回内といって
橈骨が尺骨の上に覆い被さる状態になるのです
どちらの骨も緩いカーブがあるため
接触することなく動きが可能にデザインされています。

普段の生活ではドアノブを回したり
鍵を開けたり閉めたり
本のページをめくるのもこの2本の骨の回内・回外にあたります。
ピアノの演奏ではトレモロの動きをするときなどに意識して使うと指のみを使って弾くときと違い驚くほど少ないエネルギーで演奏することが可能になります。

身体の構造を正しく理解し、機能に添った動きをすることが大切です。
お試しください。

ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・2

『まむし指の原因と対策』

こんにちは。
「信頼される指導力を身につける!」ピアノ講師を応援する 山本玲です。

いわゆるピアノ業界での、まむし指とは
演奏の際、1の指を打鍵すると付け根部分が必ず内側に引き込まれてしまう現象をいいます。

スフェラムジカの教室でもその癖が付いた生徒と時々出会う事があり
私も様々な角度から予防と対策を練って来ました。
中には効果の得られにくいものもありましたが
解剖学的なヒントから生徒さんのまむし指に対し、効果的な成果が出せるようになりました。
今回はその内容をまとめて書き留めておきます。



まむし指の主な原因は
演奏の際に掌にある太い筋肉(母指内転筋:下記参照↓)を使う癖がついてしまった事により起こります。

      右手(掌):母子内転筋


上記の筋肉状態が起こると、1の指が強く内側に引き込まれてしまうのです。
低年齢の筋肉が未発達な時期にピアノを開始した場合、ピアノという楽器が弦楽器と異なり子供向けサイズが展開していない為、子供には負担が強いられるということが推測されます。
早い時期に気付いて意識と対策をすればそれほどの時間も掛からずに治るものですが、気付かずに使い続けると場合によっては痛みを伴うようにもなりますし治すのにも時間を要します。

対策としては
本来1の指の打鍵の際に使うべき長母指外転筋(下記参照↓)を使う意識を持たせるようにします。


右手(回外状態の手の甲):長母指外転筋
右手:回内状態(※実際に鍵盤に手を置いた状態  前腕の2本の骨がクロスする)           ※次回 詳細を投稿します。

この筋肉は1の指(手首近くの付け根から)を掌側から手の甲側に向かって回転させたり、手首を上向きに回転させたり(甲を伏せた状態から掌を返す動作等)することを助けます。
1の指の付け根部分が凹まず手全体を広く使えるようにする事で打鍵も容易になり、痛みもなくなると考えられます。
具体的な対処法は
御木本先生の書かれた本にもあるように輪ゴムを1の指と5の指に掌側から掛けて
長母指外転筋を意識して1の指を手首の付け根から甲の高さまでゆっくりと持ち上げる。

というエクササイズが効果的と思われます。(ここからは左手になります)

⬇︎

若いうちでしたら必ず治りますので諦めずにコツコツとがポイントです。

テレビ収録

こんにちは。
「信頼される指導力を身につける!」ピアノ講師を応援する 山本玲です。

日本テレビ系 6月5日(水)19:00~「衝撃のアノ人に会ってみた」

浜松のスフェラムジカの教室にタレントの霜降り明星さんのお二人がいらして下さり、レッスン風景などを紹介して頂きました。

「衝撃のお教室?」「衝撃の建物?」といった感じのコーナーになるのかもしれませんが「衝撃の変な先生」となっていないことを願います(それはそれで嬉しいかもですが・・・笑)。建物や教室の撮影は今回で6回目(スタッフさんに訊ねられて気付く)ですが、前回からはかなり空きました。

理由としましては・・・
教室の仕事を移動させてまでの収録は出来ず、タレントさんとの都合を合わせることが難しくなってきたこと。また、収録の際の大掃除はほぼ全て私一人の仕事になる為、老体には大変重労働ということも無きにしも非ずです。

今回は若いスタッフさんの「ここを是非取材したい」という熱意が伝わりました。

カメラマンさん・音声さん・制作さん・ディレクターさん・そしてタレントさん・その道のプロが集まり妥協のない一つの仕事を作っていく。間近で見ることで私も沢山の刺激をいただけました。

今回は市に許可をとりドローンも飛びました。私もグーグルでしか見たことがない上からの教室を観ることが出来るかもしれないので楽しみにしています。

ちょっと待って!のポーズではなく、正解はアイアンマン。