ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・12

快適なペダル(ダンパーペダル)の踏み方

こんにちは。「信頼される指導力と根拠のある技術を身につける!」ピアノ講師とプレイヤーを応援する 山本玲です。

前回の「ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・11」では演奏中 脚も意識に含めることで、パフォーマンスの質は確実にアップすることをお伝えしました。

今回の「演奏者が知っておきたいお得なこと」シリーズはペダルを踏む際に知っておくとお得な脚と足のマッピングになります。

ペダリングで大切な「足関節のマッピング」

足(床やペダルに触れる部分から足首と呼ばれる部分)の関節をL字型と思っている方が殆どです。でも実際の足関節はTの字が逆さになっている形です。⇩

        ここが足関節 (逆T)

L字型のミスマッピングでペダルを踏んでしまうと、どこかしらに痛みを感じるようになります。足の動きで重要なことは踵の後ろで起こるのではなく踵の骨の前の足関節で起こるという事。

踵は床についていますが、ペダリングでは膝や股関節の動きも少しですが伴います。膝と股関節も使うということは体重を座骨にのせてバランスをとって座ることも前提として大切なことです。(体重が座骨に伝わると脚は自由に動かせます。)

足関節・膝関節・股関節も微細ながら動きが生じている

ペダルの上に置かれた足が上下に動くと足関節・膝関節・股関節も動きが生じて脚全体に動きが生じます

ピアノは靴の文化圏で誕生した

日本では練習の際に柔らかいスリッパや時には素足で踏む方が多いようですが、そもそもピアノは室内で靴を履く文化圏で生まれた楽器です。そのため素足で長時間ペダルを踏むには無理のある構造と言えます。また素足でのコントロールに慣れてしまうと、厚い皮の靴底でペダルを踏んだ時に少しの力で下がることに気付くでしょう。時折、ステージ本番でペダリングの加減をコントロールすることが出来ず、踏み込みすぎや切り替えがあまくなり濁った音が響き渡る演奏に出会うことがあります。これは本番だけ靴を履いてしまうと起こりやすい例です。練習でも本番と同じ条件でペダリング出来るように配慮することが望ましいでしょう。

まとめ

ペダリングの際の足の動きが起こるのは踵が床に触れている部分ではなくその前にある足関節で起こる(逆T字)。

ミスマッピングで記憶してしまうと、筋肉緊張に繋がり大腿四頭筋や脛、股関節に痛みや違和感を伴う場合がある。

本番と同様のコンディションの履物を選び、練習する。

●そして・・・度々お伝えしている特定の部位のみに意識を集中することを避け、身体全体を意識に含める。※足と脚だけに意識を向けてペダルを操作するのではないという事も覚えておきましょう。すべてのバランスの場所を互いに協調させることで身体の動きは本来の質を取り戻せます。

意識的思考を使う日々のピアノ練習~主観的な感情を振り返りながら~

こんにちは。「信頼される指導力と根拠のある技術を身につける!」ピアノ講師とプレイヤーを応援する 山本玲です。

今回は日々の練習とその根っことなる主観的な感情について心掛けておくとお得なことを「思考」の面からお伝えしたいと思います。

意識の高い人のイラスト(女性)

意識と思考

意識・・・・一般に「起きている状態にある事(覚醒)」または自分の今ある状態や、「周囲の状況などを認識できている状態のこと」を指す。Wikipediaより抜粋

思考・・・・考えや思いを巡らせる行動であり、結論を導き出すなど何らかの一定の状態に達しようとする過程において、筋道や方法などを模索する精神の活動である。Wikipediaより抜粋

タイトルにある「意識的思考」とは今置かれている状況を認識しながら結論を導き出すための考えや思いを巡らせる行動にあたると言えるでしょう。

今、何がやりたくて(出来るようになりたくて)そのためには何を選択するか?

思考活動には意識的思考と、自動的思考の2つのシステムがあるそうです(分類する言葉は他にもあります)。

どちらも、その場にふさわしい使い方や役目を誤らなければ効果的に使うことが出来る思考システムです。自動的思考は脳のエネルギーの消耗が少なく・高速で処理できるというメリットがあります。何も考えずにピアノに向かうとこちらが働き始めるのは生物学的に捉えた人間としては当然といえるでしょう一方、意識的思考は脳のエネルギー消耗も多く、処理が遅いため本能的に使うことを避ける傾向が強くありますが問題決を求める場合には意識的思考が有効でしょう

参考:思考が使用するエネルギー・・・脳は重量換算では全身の約2%であるにもかかわらず、エネルギー消費量換算では全体の約20%のエネルギー消費を行う。厚生労働省のe-ヘルスネットより

脳のイラスト(人体)

核となる主観的な感情を確認する

子供は演奏の結果を親や先生に褒められることを目的としてしまっている場合が多く見受けられます(依存性の高い大人も例外ではない)。アップル創始者の一人であるスティーブジョブスの「人からの承認は意味をなさない」と残した言葉にもそれをうかがい知ることが出来ますが、自分の課題と認識していたつもりが実は他者の課題と気づかず邁進している。これは承認欲求を満たすためのもので、エスカレートすると他者からの評価に怯えることにもつながります。子供たちを教えていると頻繁に出会う複雑な事実ですが、成人しても気づかないままのケースもあります。

日々の練習ごとに目的意識は必要ですが、時折意識して振り返るべきなのが根となる主観的な感情です。何のためにピアノを弾いているのか?また何を望んでいるのか?れがちな自分の方向性を保つことが出来るでしょう。

他者からの評価に怯えることなく、本来の自分の目的・望みを確認しながら、意識的な日々の練習や活動を心掛けたいものです。