こんにちは。「信頼される指導力と根拠のある技術を身につける!」ピアノ講師とプレイヤーを応援する 山本玲です。
今回は日々の練習とその根っことなる主観的な感情について心掛けておくとお得なことを「思考」の面からお伝えしたいと思います。
意識・・・・一般に「起きている状態にある事(覚醒)」または自分の今ある状態や、「周囲の状況などを認識できている状態のこと」を指す。Wikipediaより抜粋
思考・・・・考えや思いを巡らせる行動であり、結論を導き出すなど何らかの一定の状態に達しようとする過程において、筋道や方法などを模索する精神の活動である。Wikipediaより抜粋
タイトルにある「意識的思考」とは今置かれている状況を認識しながら結論を導き出すための考えや思いを巡らせる行動にあたると言えるでしょう。
思考活動には意識的思考と、自動的思考の2つのシステムがあるそうです(分類する言葉は他にもあります)。
どちらも、その場にふさわしい使い方や役目を誤らなければ効果的に使うことが出来る思考システムです。自動的思考は脳のエネルギーの消耗が少なく・高速で処理できるというメリットがあります。何も考えずにピアノに向かうとこちらが働き始めるのは生物学的に捉えた人間としては当然といえるでしょう。一方、意識的思考は脳のエネルギー消耗も多く、処理が遅いため本能的に使うことを避ける傾向が強くありますが問題解決を求める場合には意識的思考が有効でしょう。
参考:思考が使用するエネルギー・・・脳は重量換算では全身の約2%であるにもかかわらず、エネルギー消費量換算では全体の約20%のエネルギー消費を行う。厚生労働省のe-ヘルスネットより
子供は演奏の結果を親や先生に褒められることを目的としてしまっている場合が多く見受けられます(依存性の高い大人も例外ではない)。アップル創始者の一人であるスティーブジョブスの「人からの承認は意味をなさない」と残した言葉にもそれをうかがい知ることが出来ますが、自分の課題と認識していたつもりが実は他者の課題と気づかず邁進している。これは承認欲求を満たすためのもので、エスカレートすると他者からの評価に怯えることにもつながります。子供たちを教えていると頻繁に出会う複雑な事実ですが、成人しても気づかないままのケースもあります。
日々の練習ごとに目的意識は必要ですが、時折意識して振り返るべきなのが根となる主観的な感情です。何のためにピアノを弾いているのか?また何を望んでいるのか?ぶれがちな自分の方向性を保つことが出来るでしょう。
他者からの評価に怯えることなく、本来の自分の目的・望みを確認しながら、意識的な日々の練習や活動を心掛けたいものです。