ATI認定アレクサンダー・テクニーク教師によるピアノ指導

ピアノ演奏者が知っておきたいお得なこと・3(2の補足も兼ねて)

『トレモロは前腕の回転運動を利用すると弾きやすい』(前腕の2本の骨はクロスする)

こんにちは。「信頼される指導力と根拠のある技術を身につける!」ピアノ講師とプレイヤーを応援する 山本玲です。

今回は
「トレモロを弾く際に知っておきたいお得なこと」ですが、前回でお話した「まむし指の原因と対策」で実際にピアノの鍵盤上に置いた時の前腕の2本の骨の状態は橈骨が尺骨に覆い被さるようにクロスしているという事実の補足説明も兼ねています。

前腕は尺骨と橈骨の2本で構成されていますが
尺骨は肘から小指側に、橈骨は肘から親指側にあります。

右の肘から指先にかけて掌を天井に向けた図


ピアノを演奏する際の前腕の状態は・・・

手の甲が上に(天井を向く)なるので橈骨・尺骨はコチラの状態になっています。⇓

アレクサンダーテクニーク覚書~橈骨・尺骨~

そう
ピアノを弾くときは2本の骨は回内といって
橈骨が尺骨の上に覆い被さる状態になるのです
どちらの骨も緩いカーブがあるため
接触することなく動きが可能にデザインされています。

普段の生活ではドアノブを回したり
鍵を開けたり閉めたり
本のページをめくるのもこの2本の骨の回内・回外にあたります。
ピアノの演奏ではトレモロの動きをするときなどに意識して使うと指のみを使って弾くときと違い驚くほど少ないエネルギーで演奏することが可能になります。

身体の構造を正しく理解し、機能に添った動きをすることが大切です。
お試しください。