「はじめてのコンクール(ステージ)」をサポートする

演奏を自分だけのために個人で楽しむことは素敵な事です。弾ける喜びを誰に気兼ねもなく存分に味わい、自分の音楽にどっぷりと浸ることが出来ます。

でも、もう少し世界を拡げて 「作り上げた音楽を共有してくれる聴衆も含めて、音楽を楽しむ」と、また違った角度からも音楽の深みを知ることが出来ます。 とくに様々な刺激を受けて成長が著しいお子さんにはそんな演奏の喜びも知って頂きたいと思っています。

生徒たちのコンクールを通して再確認したことを講師・保護者目線から書き留めたいと思います。

本番前の7つの準備

  1. 今回のコンクール(ステージ)の目標を確認
  2. 演奏を録画する
  3. 本番用の衣装・靴で練習
  4. 本番のホールで弾く又は見学
  5. 寒さ対策
  6. 本番の椅子の高さ調節
  7. 演奏後に再確認

今回のコンクール(ステージ)の目標を確認

「コンクールに参加する目的を確認」する。ここが何よりも一番大切なポイントです。コンクールは発表会と違い演奏に順位を付けるところ。良い結果をもらえれば誰しも「やる気」や「やり甲斐」が出ます。ただ結果だけを目標にしてコンクールに参加すると、期待通りの結果が出なかった時には「自己否定」が残りがち。生徒さんによっては「2度とコンクールには出ない」という子も出てきます。

コンクールに参加するメリットを賞や合格をもらう事だけに絞らず、その生徒さんの成長過程での目標を作ることが重要です。

自分の目標とした演奏を緊張感あるステージでいかに表現できるか?ここを生徒さんだけではなく保護者の方を含て細かく設定すると、欲しい結果が頂けなかった時にも生徒のやる気を必要以上に削ぐことにはならないです。

2.演奏を録画する(少なくとも本番2週間前から)

ステージでは不安や恐怖がおそってくることが多く、個人差はありますが、学年が上がるほど「上手く弾きたい!という欲」が出てきます。この状態が過度に起こる事を、人は「緊張」と呼びますが、これは抑え込もうとするばするほど、さらに沢山の興奮物質が出てしまいコントロール不能になってしまいます。この緊張の興奮物質を上手く利用するのが思い通りに演奏する秘訣です。また「本番でいつのように弾こうとするのではなく」本番の緊張感を普段に持ってきて練習することをお薦めします。緊張からどんな事が起こってしまうか?を事前に把握することで起こってしまった時の対処法を準備しておくためです。自分や先生以外の誰かに聴いてもらうリハーサルももちろん大切ですが、人を集めなくてはならないので簡単には出来ません。そんなときにはお手軽なスマホ録画をお勧めします。たとえ聴衆がいない状況であっても、録画はかなりの確率で緊張感を引き出すことが可能です。そして演奏を客観的に振り返ることが出来る便利なツールです。

本番用の衣装・靴で練習する(靴は2週間前から)

小さいお子さんの衣装は裾がふんわりと広がったものが多いので座りにくいものがあります。なかにはパニエがごわついて気になるものなどありますので、事前に衣装で演奏し→直せるものは本番までに直しておきましょう。靴に関してはとくにペダルを使用する場合は2週間前から当日の靴を用いて練習します。素足で踏むのと違い簡単に踏みこめてしまうので、本番でコントロール出来ずに踏み過ぎで音色が重なりすぎるアクシデントが多くみられます。コントロールできる靴かどうか?また日ごろから本番の靴を履いてコントロール出来るようにしておきましょう。

本番のホールで弾く又は聴衆として聴きに行く(本番のホールのコンサートに行く)

コンクールの本番は会場リハーサルが出来ないところが殆どですが、主催者側によっては別日に希望する方対象に指弾させてくれるところもあります。こういうチャンスは逃さず、ステージの音響状態や雰囲気を掴んでおきましょう 本番以前にその会場の下見をしておくことで、家に帰ってもイメージしながら演奏することが出来るようなります。

寒さ対策

夏であればエアコンが効きすぎて寒いこともありますし、冬であればホール以外の寒い場所で長い時間を過ごさなくてはならない場合も多いでしょう。手はもちろん、 腕にも指を動かす筋肉が存在するので、夏であっても使い捨てカイロや手袋、羽織るものを用意し冷やさないようにしましょう。

6.本番の椅子の高さ調節

とくに小さいお子さんは椅子の上げ下げに慣れていないことが多いです。事前に上げ下げのやり方を練習しておくか、低すぎる場合は係の方に声を掛けられるようにしておきましょう。ここが上手くいかないことで、演奏前に舞い上がってしまう場合があります。

7.演奏後に再確認する

ステージに参加する目標を確認することの次に大切なことが演奏・結果後のサポートです。こちらの教室では本番終了後に 言語化するだけではなく本人自身の文字で残しておきます結果だけに一喜一憂せず、今回の成果をふり返次へのエネルギーにするのです。

  • 今回のコンクールに参加して気付いたこと(ポジティブなことを中心に書き留める)
  • 今後の目標

日本人は自分を褒める文化がないのでポジティブな言語化は難しいかもしれません。慣れるまでは指導者や保護者が声掛けをして言語化のサポートをしましょう。これは大きなステージのみならず、日ごろの練習の際にもやり続けることで習慣化されます。

※またコンクールで保護者の方が神経質になりすぎるとお子さんはそれを敏感に察知(伝染する)します。付き添いでいらっしゃるときは是非おおらかに見守ってあげて下さい(内心は心臓バクバクだとは思いますが・・・)。

参考になりましたでしょうか?今後もコンクールを有効に活用し、お子さんの才能を伸ばして頂ければと願っています。